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鶴屋吉信は、江戸時代の享和三年(1803)、初代鶴屋伊兵衛によって創業いたしました。
鶴屋吉信で代々、伝えられております家訓の一条に「ヨキモノヲツクル為ニ材料、手間ヒマヲ惜シマヌ事」というのがございます。
優れた京菓子のためには最高の材料を使い、どんな犠牲を払ってでもなし遂げよ、研鑽を怠るなという戒めであります。この一条をもって暖簾の信用を世に問うて来ましたからこそ、お客様に多大のお引き立てを頂戴して、京菓子一筋に暖簾を守ってこれたのだと思います。
京菓子は、目で形と色彩をたのしみ、耳で菓銘の文学的な響きを鑑賞し、かぐわしい季節の香を嗅ぎ、口に食べて風味を味わう、まさに五感を働かせて風雅をたのしむ境地を求めております。これは伝統文化をはぐくむ古都ならではの食文化と申せましょう。
京菓子文化の偉大な遺産をより磨きをかけまして、全力を尽くしてまいる決意でございます。
株式会社 鶴屋吉信
代表取締役 会長
稲田 和子